【職場の人間関係が楽になる!】~相手を変えずにストレスを減らす思考法
相手の価値観や考え方を変えるのはほぼ不可能。

・あの人の勤務態度がどうしても許せない
・なんでいつもあんな言い方しかできないんだろう
・上司の指導の仕方がストレスでしょうがない
人間関係の悩みの多くは、
「相手を変えたい」
「相手に変わってほしい」
という思いから生まれます。
しかし現実には、相手の性格や価値観を変えることはほぼ不可能です。
にもかかわらず、無理に変えようとすると、
・ますます自分のストレスが増える
・人間関係がさらに悪化する
・職場全体の雰囲気が悪くなる
と、、こういった悪循環に。。
これは、放っておくと仕事へのモチベーションやメンタルにも深刻な影響を与えかねません。
私自身、以前の職場で「なんでこの人はこんな態度しかとれないのか」と悩み続け、
何度か相手を変えようとして、信頼できる上司や同僚に相談したりしました。
しかしそれ以降、さまざまな職場を経験し、
多くの異なるタイプの人とコミュニケーションを重ねていくなかで、
**「相手を変えるのではなく、自分の対応を変える」**という考え方に切り替えてから、
不思議なほど人間関係のストレスが減ったのです。
現在では職場の環境が変わってもこの考え方をベースにしているため、
人間関係に振り回されることはほとんどなくなりました。

本業は会社員の40代ブロガー。
2019年から通算3年ほどコールセンターでの勤務を経験。
他にも自衛隊など、通算7度の転職を経験し、職場での人間関係の悩みに対処する術を身につける。
この記事では、相手を変えようとしないほうが人間関係がうまくいく理由と、
そのための具体的な思考法・行動に移すための工夫をお伝えします。
この記事を読むことで、
・職場の人間関係でムダにストレスを抱えなくなる
・苦手に感じる人とも一定の距離を保つことができる
といった状態に近づくことができます。
人間関係のストレスを減らす鍵は、「相手を変える」から「自分の捉え方と行動を変える」へシフトすることです。
その切り替えができれば、たとえ苦手な相手がいても、日々の仕事はもっと穏やかで快適になります。
なぜ「相手を変えよう」とすると疲れるのか

職場での人間関係のストレスは、「相手をなんとか変えたい」という気持ちから生まれることが多いです。
すなわち、“自分自身の気持ちの問題"です。
しかし、相手を変えようとするほど、
むしろ状況が悪化し、自分だけが疲弊してしまうことがあります。
人は簡単には変わらない
心理学の研究でも、人の性格や価値観は長年の経験や環境によって形作られ、
短期間では変わりにくいとされています。
例えば、口調がきつい上司や、期限ギリギリまで動かない同僚は、
それが“その人にとっての普通”である場合が多いのです。
あなたもあなたなりの価値観でこれまで生きてきたはずです。
それが他人の目から見れば、あなたが感じているのと同じようなストレスを抱えているかもしれません。
変えようとすると生まれる「抵抗」と「反発」

人は、自分のやり方や考え方を否定されると、とっさに防衛本能が働きます。
「そんなやり方じゃダメだ」と伝えても、素直に受け入れるどころか、
あなたに対して“心の壁"を作ってしまい、反発心しか生まなくなります。
そうなってしまったら、あなたがどれだけ論理的で真っ当なことを話しても、
相手は「聞く耳を持たない」状態になってしまうでしょう。
仕事がやりづらくなるのは当然のことで、そんな結果はあなたも望まないはずです。
逆に考えてみたらお分かりいただけるかと思います。
あなたが他の同僚から、実際にそのようなことを言われたとしたら、
あなたはどう感じるでしょうか?
自分のストレスだけが増える悪循環

相手を変えようとするほど、「なぜ変わらないのか」という不満や苛立ちが増していきます。
結果として、仕事よりも人間関係の悩みに時間とエネルギーを奪われてしまうのです。
この悪循環を断ち切るためには、まず「相手は変わらない」という前提を受け入れることが第一歩です。
その上で、自分の反応や距離感を調整していくことで、職場の人間関係はぐっと楽になります。
「自分の反応を変える」という発想
相手を変えることが難しいのだとしたら、
次にできることは**「自分の反応を変える」**ことです。
これは「我慢して耐える」という意味ではなく、自分の心を守るための選択です。
見方を変えると、感じ方も変わる

人は同じ出来事でも、受け取り方によってストレスの感じ方が大きく変わります。
たとえば、無愛想な同僚に対して、
『あの人は冷たい人だ』と捉えれば、あなた自身は不快な気持ちになるでしょうし、
逆に、『コミュニケーションを取ることが苦手なだけかもしれない』と考えれば、
あなたの気持ちに余裕も生まれてくるでしょう。
このように、他人の言動に対する反応の仕方を変えることで、
あなた自身の心を守ることができます。
そう、“自分の心を守る"とは、イコール、余計なストレスを抱え込まないということです。
「理解する」より「距離感を決める」
人間関係がしんどくなるのは、必要以上に相手を理解しようとすることも一因です。
無理に分かり合おうとするのではなく、
心地よい距離感と関わり方のルールを自分の中で決めることが大切です。
一例として、
・なるべく感情的になりそうな話題は避ける
・相手の雑談にムリに付き合おうとしない
などがあります。
私自身、相手に合わせようとして、さほど興味のない話題にムリに乗っかってたことがありました。
愛想笑いを繰り返すのにも疲れ、無意識のうちにかなりのストレスを抱えていたものです。
適度に話題を切り上げる勇気もある意味必要になります。
自分の心をそれ以上傷つけないためにも。
主導権は「相手」ではなく「自分」にある
相手の態度や発言に振り回されてしまうのは、主導権を相手に渡してしまっている状態です。
自分の反応をコントロールできるようになると、
・余計にイライラしなくなる
・相手と適切な距離感(関係)を保てる
・ストレスが減り、仕事に集中できる
といったメリットがあります。
相手を変えようとする努力を「自分の反応を変える」に置き換えることで、
人間関係は驚くほど楽になります。
職場で実践できる「相手を変えない」3つの行動術
「相手を変えない」と決めても、日常の職場ではどうしても感情が揺れる瞬間があります。
私自身、何度も『相手を変えたい』という衝動に駆られ、
変わらない相手に対してストレスを溜め込んできました。
ですが、いろいろと試行錯誤していくなかで"相手の態度に動じない強いメンタル"を保つことができるように。
この、私の経験に基づいた、明日からでもできる**“相手に振り回されないための行動術”**を3つ紹介します。
行動術① 物理的・心理的な距離を取る

そもそも、ストレスに感じてしまう対象者が自分の視界に入るから良くないのです。
意識的に距離を取るようにしましょう。
相手との距離を少し置くだけでも、驚くほどストレスは軽減します。
・上司に相談し、ふだんの席を変えてもらう
・業務に関する連絡はメールやチャットで済ませる
・業務上、同じ空間にいなければならない場合には、意識的に仕事に集中する
あなたがどうしても気になってしまう相手の言動がそもそも視界に入らなければ、精神的な負担も減らせます。
行動術② やり取りは必要最小限&事実ベースで
業務上、どうしてもその人とやり取り(コミュニケーション)をとらなければならない場面があるとしたら?
その場合においても、以下のようなやりとりで極力ストレス要因を減らすようにしましょう。
特に、感情的な言葉や余計な一言は、人間関係をこじらせる原因になります。
・業務を淡々と進め、なるべく個人的な考えを挟まない
・相手が個人的意見を述べても、事実確認のみにとどめる
なるべく感情のやり取りを減らすことで、
自身のストレスも減りますし、余計な摩擦が生じることもありません。
行動術③ 他の人間関係を充実させる

苦手な相手に意識が集中しすぎると、ストレスが溜まるだけですので、
自然と距離を取るためにも他の同僚とのコミュニケーションを充実させていきましょう。
なるべく趣味や考え方が近い同僚と雑談を交わしていくことで自然と、
苦手な相手のことは頭から離れていきます。
自分の脳内に苦手な人を居座らせ続ける必要はありません。
視野を少し広げるだけで、1人の相手に振り回されなくなります。
こういった小さな行動を積み重ねることで、
相手はそのままであっても、自分の心は軽くなっていきます。
それでも関係がツラいときにとるべき選択肢
どれだけ距離を取り、あなたが対応を変えても、
苦手な人との人間関係が耐えられないほどつらくなることもあるでしょう。
そんなときは、自分を守るための最終手段も検討すべきです。
最終手段❶ 信頼できる上司や人事に相談する

まずは、直属の上司や人事部、会社のコンプライアンス窓口に相談する方法があります。
特に以下のような状態に追い込まれている場合には、すぐに相談しましょう。
・業務に支障があり、生産性が低下している
・他の同僚も同じように感じている
・該当者が明らかに職場の雰囲気を乱している
これらのケースが当てはまる場合は、
あなた一人が変わろうと努力し、
ストレスを減らすことができても、
結果として職場の雰囲気は変わらないものです。
その人がいることで、周囲の同僚も気に病むことがあれば、その時点で報告すべきです。
最終手段❷ 部署異動や働き方の変更を検討する

可能であれば、部署異動を上司に願い出て、距離を取るのも有効です。
あるいは、その人が上記のような、周囲の同僚にもストレスを与えているほど問題があるのであれば、該当者の異動を願い出ることも選択肢に入れることをおすすめします。
そのためには、あなただけではなく、複数の同僚の証言なども必要になります。
最終手段❸ 転職も視野に入れる

心身の健康を損なうほどの状態であれば、その状況を長く続けるべきではありません。
特に、相手の言動がパワハラや嫌がらせなど法的にも問題のあるケースで、
上司や会社の人事部などに訴えても対応が不十分な場合、転職も検討した方が良いでしょう。
私の経験則でもありますが、上司や人事部などがまともに対応してくれない場合、
そもそも会社として内部統制がしっかりできていない傾向があります。
そんな環境下であなたが幾ら正当に主張しても、
状況が改善しないどころか、訴える人が居心地が悪くなる場合だってあり得ます。
そんな職場、会社で働き続けるメリットはまったくないでしょう。
早めに見切りをつけ、転職した方が無難です。
最終手段❹ 「自分の人生の主導権は自分にある」ことを忘れない
職場の人間関係は大切ですが、人生全体で見ればほんの一部に過ぎません。
相手に主導権を握られたまま我慢を続けるより、
自分が安心して働ける環境を選ぶことの方が、ずっと価値があります。
少なくとも、あなた自身が"変わろう"と努力したのであれば、それだけで大きな成長です。
他の職場でもきっと充実した働き方ができるに違いありません。
まとめ:人間関係の主導権は“相手ではなく自分”にある

職場の人間関係に関する悩みは尽きないものです。
しかし、その中でストレスを減らす最大のポイントは、
**「相手を変えようとしない」**という考え方にあります。
この記事で伝えてきたことをまとめます。
・相手を変えようとすると反発心が生まれ、自分自身も疲弊してしまう
・見方や反応を変えることで、たとえ相手がそのままでも自身のストレスは軽減できる
・「距離を取る」「事実ベースで接する」「他の関係を充実させる」など、具体的な行動でストレスを減らせる
・それでもつらいときは、相談・異動・転職など、自分を守る選択肢を持つ
苦手な相手との関係を一気に変えようとする必要はありません。
距離感を見直す・反応の仕方を変えるなど、できることから少しずつ実践してみましょう。
人間関係の主導権は、相手ではなく自分にあります。
相手が変わらなくても、自分の行動や心の持ち方を変えることで、
職場での毎日はもっと穏やかで、集中できるものに変わります。
いつまでも変わらない相手にフォーカスするのではなく、
“人間力"を伸ばせる可能性を秘めたご自身の『心のあり方』にフォーカスし、
人生をより良いものにしていきましょう。
当ブログでは、他にも『人間関係の悩み』に関する記事を掲載しています。
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