【退職に迷ったときの整理手順】ー 退職理由や上司への伝え方を考える前に
退職を考え始めたときに起こりがちな迷い

こんな気持ちを抱えていませんか。
・辞めたい気持ちはあるけれど、本当に今「辞めるべき」なのか分からない
・上司にどう伝えればいいのか、正解が見えない
・正直な理由を言っていいのか、それとも建前がいいのか迷っている
・退職の話を切り出すこと自体が、強いストレスになっている
・「辞めたい=甘え」なのではと、自分を責めてしまう
退職を決断する以前に、
頭の中が整理できず、立ち止まってしまう
という状態の人は、実はとても多いです。
こうした迷いを抱えたまま退職を進めてしまうと、
⚠️ 本当は整理できていない不安を引きずったまま辞めてしまう
⚠️ 退職理由をうまく言えず、後味の悪い別れ方になる
⚠️ 「もっと別の選択肢があったのでは」と後悔が残る
このような問題が起こってしまいます。
この問題が起こる背景には、
「退職=すぐ決断すべきもの」
「早く答えを出さなければならない」
という思い込みがあります。
しかし本来、退職は、
行動の前に、考えをしっかり整理する時間が必要です。
私自身もこれまで、働き方やキャリアについてさんざん迷い、
「辞める/辞めない」の間で思考が止まってしまった経験があります。
その中で感じたのは、
退職において一番つらいのは決断そのものではなく、
判断基準が曖昧なまま悩み続けることだということでした。
現在は、そうした迷いや違和感を自分で判断できる形に整理する
という視点で、情報発信や相談対応を行っています。

本業は会社員の40代ブロガー。
自衛隊や複数の民間企業など、通算7度の転職を経験し、
その過程でさまざまな世代の同僚と対話を重ね、
「人間関係の悩み」や「転職・退職にまつわる悩み」に向き合う。
ブログを通して、働き方の多様性やその価値観について発信中。
この記事では、
退職するかどうかを決めるための手順ではなく、
退職をどう考えるかを整理するための視点をお伝えします。
この記事を読むことで得られるメリットは以下の通りです。
✅ 「辞める/辞めない」を急がなくていい理由が分かる
✅ 退職理由や伝え方を考える前に、何を整理すべきかが見える
✅ 感情と現実を切り分けて考えられるようになる
✅ 自分なりの判断軸を持った状態で、次の一歩を考えられる
退職は、勇気の問題でも、覚悟の問題でもありません。
自分で納得のいく判断ができる状態をつくること
それが、後悔しない選択につながります。
この先の内容では、
退職理由や上司への伝え方を考える前に、
整理しておきたいポイントを順に見ていきます。
退職を考える前に知っておきたい「権利」の話

退職について、『簡単には辞められない』という"誤解"がまだまだあるようです。
確かに、『辞めさせていただきます』と伝え、
それをすんなり認めてくれる会社を探す方が困難かもしれませんが、
民法にはちゃんと“退職することができる"旨、記載があります。
以下、該当箇所を引用します。
民法 第627条
- 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
- 期間によって報酬を定めた場合には、使用者からの解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
仮に『契約期間を定めた社員』の場合であっても、
民法第628条によれば、“当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむをえない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる"とあります。
つまり、正社員の場合であれば、
法律上は、退職の意思を明確に伝えた後、
2週間で雇用契約が終了する仕組みになっています。
ただし、これは「すぐ辞めるべき」という話ではありません。
退職を考える上で、こういうことを前提知識として持っていた方が良い、ということです。
退職理由を伝えない場合に起こりやすいこと

退職理由をはっきりと伝えなかった場合、
どのようなことが起こり得るでしょうか。
よく聞かれるのは、
⚠️ 周囲の同僚から事情を勘ぐられてしまう
⚠️ 上司とのやり取りが増え、話が長引く
⚠️ 退職日まで、気まずさを感じながら働くことになる
といった点です。
こうした状況を想像すると、
「やはり何か理由を伝えた方がいいのでは」と、
不安になる人も少なくありません。
一方で、
退職理由を詳しく伝えなかったからといって、
それ自体が法的な問題になるわけではありません。
退職をどう伝えるかは、
本人の精神的な状態や、職場との関係性によって、
適切な距離感が変わるものです。
私自身、これまでに複数回の転職を経験する中で、
精神的に余裕がなく、十分に説明できない状態で退職を選んだこともありました。
その経験から感じるのは、
「正直に伝えること」そのものよりも、自分がこれ以上消耗しない形を選べているか
の方が、結果的に重要だったという点です。
正直に伝えることが、必ずしも最善とは限らない理由

退職理由をはっきり伝えなくても会社を辞めることはできますが、
退職日までの間、気まずい雰囲気で仕事をするのも嫌なものです。
『できることなら上司や職場の同僚にも納得してもらった上で辞めたい。』
そう考えるのであれば、なるべく退職理由を伝えた方が好ましいでしょう。
しかしながら、正直に退職理由を話してしまうのも考えものです。
特に、以下のような理由は、
たとえ事実であったとしても、
そのまま伝えることで状況が複雑になることが多い
という点には注意が必要です。
・会社への不満(待遇・将来性・人間関係など)
・仕事内容への不満
・競合他社への転職
実はそこまでブラックではない会社の場合、
たとえば人間関係が理由であれば部署異動を打診されたり、
待遇に不満であれば昇進・昇給を提示されたり。。
結局、あなた自身が『辞めづらい』と感じてしまい、そのままズルズルと。。ということになりかねません。
『パワハラ発言してくる上司に耐えられない!』
『なんだか今の職務では自分の力を発揮できない気がする。。』
そのように思うこともあるでしょう。
分かります。
私も似たような気持ちで悶々としていたことは何度もあります。
だからと言って、それをそのまま伝えても、こちらが納得するような妥協案を提示され、
かえって辞める理由を潰されてしまう可能性も。
退職理由を「どう伝えるか」を考えるときの整理軸

退職理由について考えるとき、
「できるだけ正直に伝えるべきではないか」と
悩む人は少なくありません。
一方で、
退職という場面では、
本音をそのまま伝えることが、必ずしも自分にとって楽になるとは限らない
という現実もあります。
たとえば、
・今の仕事以外に、別の分野に挑戦したい
・資格取得など、個人的な目標ができた
といった理由は、
職場との摩擦が比較的起きにくい伝え方です。
これは「嘘をつく」というよりも、
退職理由のどの側面を切り取って伝えるか
という整理に近い考え方です。
一方で、
・家族の介護
・自身の健康上の理由
といった事情がある場合は、
本人の意思だけでは調整が難しい状況として受け取られやすい側面があります。
ただし、
どの理由を選ぶにしても大切なのは、
「相手を納得させること」ではなく、
自分がこれ以上消耗しない形になっているか
という点です。
前向きな理由が合う人もいれば、
事情を最小限に留めた方が楽な人もいます。
ここでは、
どれが正解かを決めるのではなく、
自分にとって負担が少ない伝え方はどれか
を考える視点として捉えてみてください。
退職を決めた後に、知っておくと整理しやすいこと

ここから先は、
すでに退職の意思が固まっている方向けの補足です。
まだ「辞めるかどうか」で迷っている場合は、
この章は読み飛ばし、最後の「まとめ」の章をお読みいただければと思います。
以下は、退職を速やかに行うための手順となります。
❶まず転職先を確保する
あまりに職場環境がブラック過ぎて、
『すぐにでも辞めたい!』という、切迫した状況でない限り、
先に転職先を決めておくことをおすすめします。
なぜなら、転職先が確定していることで、上司などの引き留めにあう可能性がグッと低くなります。
なかには、仕事内容や給与などの待遇面で大幅に譲歩することを条件に、
転職先の内定を辞退してくれと言ってくる上司もいるかもしれませんが、
安易な口約束を鵜呑みにしてはいけません🖐️
❷就業規則にもよるが、なるべく1ヶ月前に伝える
転職先を確保したうえで、希望退職日をはっきりと伝えましょう。
正社員の場合、法律上、2週間前に退職意思を伝えれば辞められますが、
現職務の引き継ぎがあるなど、気まずい雰囲気を作らないためには、
なるべく会社の就業規則も考慮したうえで、少なくとも1ヶ月前に伝えた方がベターです。
この際、転職先で研修があったり、入社日が確定している場合は、
その日から逆算し、希望退職日を伝えましょう。
有給休暇が残っている場合は、それも日数に含めたうえで引き継ぎが間に合うかどうか、考慮してください。
【例】転職先会社への入社日が8/1で確定、現時点の有給休暇残日数が5日ある場合:
希望退職日: 7/31
有給休暇取得期間: 7/27〜7/31の5日間
退職の意思を告げる日: 6/31
(※有給休暇取得日までに引き継ぎを終えられるか考慮します。
もし難しければ上司や同僚と調整する必要があります。)
退職の意思を伝える先は基本的には直属の上司になりますが、
もしもその上司との関係が悪く、あるいは引き留めにあったり、
退職が難航しそうな場合は、他に信頼できる方へも合わせて意思を伝え、相談することです。
❸会社に返却すべきもの/会社から受け取るものを忘れずに!

退職日が確定し、同僚への引き継ぎもスタートしたら、
転職(退職)後のことで頭がいっぱいになり、
ついつい忘れてしまいがちなのが、転職(退職)に伴う備品・書類です。
しっかりしている会社であれば、退職日が確定後、人事・総務などが備品の返却を求めてきたり、
逐次書類を準備してくれたりするところもありますが、ご自身でもお忘れなきよう。
代表的なものを以下に列挙します。
(会社に返却すべきもの)
・健康保険被保険者証
・社員証
・会社支給の物品(携帯電話やPCなど)
・制服
・守秘義務のある資料やデータ
(会社から受け取るもの)
・雇用保険被保険者証
・年金手帳
・源泉徴収票(後日郵送でも可)
・離職票(転職先が決まっていない場合)
❹最後の挨拶もしっかり行い、気持ちの良い別れを。
退職の意思を上司が納得して受け止め、
同僚への引き継ぎもスムーズであれば、
あとは"立つ鳥跡を濁さず"です。
最終出勤日には、職場の皆さんにお別れの挨拶をし、気持ち良く職場を後にしましょう。
もともと職場の環境が良好であれば、
上司が朝礼もしくは終礼の場でわざわざ紹介してくれ、最後の挨拶をする機会もあるでしょう。
私は転職に際し、何度かそのような場面を経験しました。
仕事そのものには満足していた職場もありましたが、
家族を支えるため、やむを得ない選択をしなければならないこともありました。
最後の挨拶時には、同僚から激励の言葉をいただき、少しウルっとしたこともありました🥲
退職の受け止め方は人それぞれですが、
「どう終わらせたいか」を考えることは、
その後の気持ちにも影響します。
退職を決心したのであれば、悔いのない形にしていただければと思います。
まとめ:退職に迷ったときに大切な考え方

ここまでお読みいただき、
退職について感じていた不安や迷いが、
少し整理されてきた方もいるかもしれません。
退職に悩むということは、
あなたが弱いからでも、逃げたいからでもありません。
それだけ、
今の仕事や職場、
そしてこれからの人生について、
真剣に考えてきたということです。
大切なのは、
「今すぐ辞めるかどうか」を決めることではなく、
自分が何に違和感を覚えているのか、
何が一番つらいのかを言葉にできる状態になることです。
退職するという選択も、
今の場所にとどまるという選択も、
どちらが正しいという答えはありません。
ただ、
自分の気持ちや状況を整理しないまま決断してしまうと、
後になって迷いがぶり返してしまうことがあります。
この記事でお伝えしてきた内容が、
あなた自身で判断するための整理のヒントになっていれば幸いです。
焦らなくて構いません。
納得できる形で、次の一歩を考えてみてください。
もし、
この記事を読んでもまだ、
気持ちや考えを整理しきれないと感じた場合は、
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